猫头鹰

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原名:ふくろう又名:

分类:剧情 / 喜剧 /  日本  2003 

简介: 新藤兼人の最新作は、主演の大竹しのぶが'03年モスクワ映画祭主演女優賞を受賞した

更新时间:2012-10-12

猫头鹰影评:「ふくろう」 映画评论

「ふくろう」

               2004(平成16)年5月4日鑑賞<第七藝術劇場>

原作・脚本・監督・美術:新藤兼人
プロデューサー:新藤次郎
ユミエ/大竹しのぶ
エミコ/伊藤歩
ダム男A/木場勝己
ダム男B/柄本明
ダムかんとく/原田大二郎
電気屋/六平直政
電気屋上司/魁三太郎
水道屋/田口トモロヲ
巡査/池内万作
引揚援護課の男/蟹江一平
浩二/大地泰仁
シネマ・クロッキオ/近代映画協会配給・2003年・日本映画・119分

<何とも面白い設定>
 時代は1980年頃。舞台は東北地方の山奥にある希望ヵ丘開拓村。ここは役所からタダで提供された開拓地。ここには、すべての財産を売り払って満州へ出かけていったため、やっと日本に戻ってきても帰る場所のない、満州からの引揚者たちが、最後の希望をもって入植してきた。しかしそこは名前とは裏腹に、「不毛の地」だった。いくら努力しても作物は育たず、そこで食っていくことは不可能だったのだ。そのため20軒の入植者は次々と・・・。
 最後に残ったのは、出稼ぎに出ていった夫にもとり残されたユミエ(大竹しのぶ)とその娘エミコ(伊藤歩)の2人だけ。映画の冒頭のシーンで2人が食べているのは、松の木の根っこ。「こんなモノ、いくら食っても腹のたしになんねえ!」「昔食べたネズミはうまかったなあ!」というエミコのセリフがやけにリアルに聞こえるほど、ドブねずみのように薄汚れた汚ならしい(失礼?)2人の姿にまず感嘆!

<ユミエの大決断!>
 このままでは飢え死にするしか途はない!私たち母娘が生き延びるためには・・・?そこでユミエは大決断を下した!その大決断とは・・・?
 まず第1にユミエがやったことは、ユミエとエミコの身体をキレイにし、「オンナ」になること。薄汚れた身体を洗い、髪をキレイにすれば、さすがに17歳の娘エミコはキレイなもの。スタイルは抜群、肌の白さも・・・。一方、母親のユミエも、まずまずのもの(?)。まっ赤な口紅は多少ドギツいが・・・。年増だからまあ仕方ないか・・・?
 第2は服を整えること。これには葬式の時に使う幕と開拓団の旗が役に立った。ミシンのほこりを払ってつくったのは、ユミエ用の白黒のワンピースとエミコ用の開拓団の文字入りの赤いタンクトップ。さすがに器用なものだ。
 そして第3は、貯金箱を割ると出てきた2枚の硬貨の有効(?)活用。さてそれは何か・・・?

<最初の「客」は?>
 最初にユミエの家を訪ねてきた「客」は、ダム工事現場の男(木場勝己)。東京の男だが、リストラされて出稼ぎにきているとのこと。ユミエの夫は逆に出稼ぎで東京に行ったきり・・・。世の中、うまくいかないものだ。グチをこぼせばいくらでもあるもの。そんな中、ユミエはタイミングよく、「2万円」と切り出した・・・。たちまちオーケー。男とユミエは奥の部屋へ・・・。ほどなく座敷に戻った男は、満足、満足、大満足!
 そんな男にエミコが差し出した「特別サービス」のドリンクは、何と猛毒入りの特製焼酎。一気にこれを飲み干した男は、口からアワをふいてたちまち大往生!そしてその男の最後の言葉は、「よかった」というもの。成果をしかと見届けたユミエとエミコは有り金をいただき、男の死体を猫車に乗せ、晴れ晴れとした顔で歌を歌いながら、死体の始末・・・。
 何とも恐ろしい欺しと殺しと強盗だが、この2人のやるそれはなぜか天衣無縫(?)で明るい(?)もの。そして死んでいった男も2万円の代償としての性の満足を得た直後のためか、幸せそうに(?)死んでいった。
 この村に住むのはこの母娘の2人だけで、誰もここにくることはない。したがって、この明るい売春(?)や毒殺、そして死体遺棄は誰も見ているはずはなかった。映画のタイトルとなっている「ふくろう」以外は・・・?

<男の客は次々と・・・?>
 2番目の客は電気屋の男(六平直政)。電気代を支払ったので、それまで止められていた電気をつけてもらうためにやってきたこの男も、ユミエの巧妙な誘いにつられて・・・?そして、同じく毒入り焼酎でアワをふいて・・・。
 3番目は水道屋の男(田口トモロヲ)。これも同じ手口で。もっとも、この水道屋には「目の保養という特典」がついた。すなわち電気代に続いて水道代も支払ったユミエとエミコは、今日はホースから水道の水を存分に使って、行水の真っ最中。タライの中にいるのは素っ裸のエミコ。水道屋はこのエミコの立ち上がったオールヌードを真正面から拝めたのだからダム工事現場の男や電気屋の男よりは喜んで極楽へ大往生か・・・?
 4番目は、帰ってこない部下を探しにきたダム工事の監督助手(柄本明)。5番目は電気屋の上司(魁三太郎)。そして6番目はダム工事の監督(原田大二郎)。彼らはみな、何か怪しいと感じてはいるものの、ユミエの言葉の巧みさともともとのスケベ心(?)のために、それぞれ貴重な生命を・・・?
 そしてこれらをすべて見ていたのは、そのたびにホーと鳴いているふくろうのみ・・・。

<話は次第に複雑に・・・>
 ここまでの男についてはコトは順調に進み、母娘の狙いはスンナリと成功した。しかし、これから登場してくる男たちはちょっとややこしくなってくる。
 第7の男は地元の巡査(池内万作)。さすがにこれは、一発やらせて(?)、毒入り焼酎を一気に、というわけにはいかない。ややこしいのは、第8の男、県の引揚者援護課に勤める若者(蟹江一平)。彼は父親がこの開拓村の発案者だったことに責任を感じ自分を責めている純粋な若者だが、今日はお詫びをした後自殺するとのこと。それなら、殺す手間が省ける上、手持ちの30万円を全部出していってくれたので、超ラッキー・・・?しかし、何と童貞だった彼は、この時だけピンチヒッターをつとめたエミコが処女だったことに感激し、自殺を思いとどまった挙げ句、エミコに対して結婚してくれと言うために舞い戻ってきた・・・。
 そして最後9番目に登場したのは、開拓村を離れていったエミコの初恋の男の浩二(大地泰仁)。殺人を犯した浩二は故郷の家で死のうと思って戻ってきたのだが・・・?

<前半はコミカル、後半はシリアス>
 前半のちょっとマヌケ(?)な売春と毒入り焼酎による大往生の話とは一転して、後半の援護課の若者の告白も、浩二の告白も真剣そのもの。ギリギリの状態で生きてきた人生そのものが切々と語られる。とくに浩二の告白は、初恋の人であったエミコには大ショック。既に鉄砲の弾が浩二の腹の中に入っているため、どうせ助からないとわかっていても、何とかしたいと思うのが人情。だから、浩二の告白を奥の部屋に隠れて聞いていた巡査が飛び出して浩二を逮捕しようとしても、そうスンナリとはいかない。さらに、インチキ売春巡査(?)の話を奥の部屋で聞いていた援護課の若者は、この巡査を許すはずがない。そのため、家の中は乱れに乱れての大乱闘となりピストルの撃ち合いも。そして挙げ句の果ては、ユミエによる見事な鎌投げの技までも・・・。

<ものすごい大竹しのぶの怪演!>
 この映画によって新藤兼人監督は、2003年6月の第25回モスクワ国際映画祭で特別功労賞を受賞したが、大竹しのぶは最優秀(主演)女優賞を受賞した。この映画での「怪演」とも表すべき演技を見れば当然だが、とにかく彼女の演技はすごいのひとこと。この映画は新藤監督のラブコールを受けて主演が大竹しのぶに決まり、彼女のスケジュールに合わせて短期間で撮った作品とのこと。このように、大竹しのぶなくしては、この映画は成り立たなかったわけだ。とにかく皆さんには、そのすばらしい演技を是非観てもらいたい。

<新人女優もスゴイ!>
 いつも母親のユミエと一緒にいる娘エミコを演ずる伊藤歩は、オーディションで選ばれたとのことだが、『スワロウテイル』(96年)では第20回日本アカデミー賞新人俳優賞、優秀助演女優賞を受賞しており、その後も、『SADA』(97年)や『カンゾー先生』(98年)等に出演している女優とのこと。
 終始大竹しのぶに寄り添い、大竹とのコンビによるコミカルな味をうまく出しているが、この映画での彼女の圧巻は、何といってもオールヌードでの行水のシーン。薄汚い格好で大竹と一緒に文字通り「大の字」で寝ていても、その足の長さや肌の美しさについ目がいくのだから、惜しげもなくオールヌードを見せてくれたときは、思わず生ツバを飲みこむと共に、一瞬心臓がドッキン!
 もっとも新藤監督が、パンフレットの中で、「殺人を犯していてもこの母と娘は健康な考えと肉体を持っていることを証明するために、あの場面を入れたんです。」と述べているように、そのヌードは、水道のホースで水を流しながらの明るく健康的なもの。それにしても、91歳の新藤監督も見る目があるものだと大いに感心・・・?

<時代背景の勉強も・・・>
 前半のコミカルな(?)売春と殺人。そして後半のシリアスな、男たちが入り乱れての大騒動がストーリーの中心だが、実はその背景として勉強すべきことがいっぱいある。その第1は東北の農村から満州国への開拓団としての入植、第2は日本敗戦による満州からの引き揚げ、という「あの時代」の多くの日本人が経験した暗い過去だ。
 この映画の舞台となった東北地方の不毛の僻地は、いわばそれに追いうちをかけるもの。タダの土地を与えて入植してもらい、作物の育つ豊かな大地に・・・という理想は良かったものの、いくら努力しても、不毛の地は不毛の地。このままでは飢え死にするしか途がない。そんな経験を、満州とこの希望ヵ丘開拓村で2度も経験したユミエの怒りやそれにもとづく行動に、妙に説得力があるのも当然か・・・。
 すべてのコトが終わり(?)、母娘の2人が、腕をふりながら声の限りに3番まできっちりと歌う劇中歌の「希望ヵ丘の歌」は、新藤監督が歌詞を書き、日本のクラシック界の大御所の林光が作曲したものだが、その歌詞を聞いているだけで思わずホロリと・・・?

<91歳の新藤兼人監督、お見事!>
 この映画のセットは僻地にポツんとある1軒の古家だけ。ユミエとエミコが着ている服も、終始同じ安モノの服だけ。また、登場人物(男)たちは、この演劇の舞台のような古家を順番に訪れ、アワをふいて(?)死んでいくだけ。そのたびに印象的に登場するのがふくろう。
 これを見れば低予算、短期間で製作した映画であることはまちがいない。しかし作品の出来は制作費に反比例(?)したすばらしいもの。91歳になる新藤監督は、「監督はまずシナリオを書くべき」というのがモットーでいつでも2本や3本はシナリオを持っているとのこと。この映画は、その新藤監督が原作と脚本を書き、美術まで担当して監督した、完成度の高い最後の(?)作品。
 91歳にしてなお、「いつか形になると思っていつも新しいシナリオを書いている」という新藤監督に大拍手!
                            2004(平成16)年5月6日記
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